【ご挨拶】 大会長 古田 弘二 (佐世保市総合医療センター 医療技術部長兼技師長)

 

謹啓 時下皆様におかれましては、ますますご清栄のこととお喜び申し上げます。

さて、今回第33回長崎県理学療法学術大会を佐世保市において、令和5年9月2日(土)3日(日)の日程で行います。対面・現地開催を基本とし、Webオンライン形式の利点を取り入れたハイブリッド形式としました。

理学療法士及び作業療法士法が制定され、半世紀を超え一般的にも理学療法士の一定の認知度も高まり、さらなる理学療法の発展が期待されております。理学療法の目的は、ICFの概念において生活機能評価だけではなく、環境因子や個人因子を鑑み「あたりまえ」の生活がおくれ、自立を手助けすることと考えております。また、理学療法士は社会情勢に目を向け、社会に何を貢献できるか考えていかなければなりません。

今回の学術大会のテーマは、「DIVERSITY~社会変化の中での理学療法~」としました。近年、医療に対してその価値の多様性が取り上げられるようになってきています。evidence based medicine(EBM)はアウトカムを意識していますが、そこから患者の利益、有益さは何なのかを考えていかなければなりません。

チーム医療において、そこに関わる人は多様な存在であり、それぞれの価値の多様性を尊重していかなければならないと考えます。理学療法士と患者の関係においては、デジタル要素よりアナログ要素が大きいのではないでしょうか。デジタル及びアナログ要素を理学療法士としてチーム医療に生かしていかなければならないと考えております。

また、理学療法士の性別や年齢、地域や社会環境などの多様性、また子育て、介護など理学療法士の取り巻く環境も多様であり、「DIVERSITY」を共に考えていく機会になればと考えております。

本学術大会では、大会基調講演、教育セミナー、県市民公開講座を企画し、口述形式の演題発表を行います。スタッフ一同一丸となり、より良い学術大会となるようがんばっておりますので、ぜひ皆様の一人でも多くのご参加をお願い申し上げます。

 

謹白