【ご挨拶】 大会長 賀村 肇(安中外科・脳神経外科医院)
新型コロナの影響によりこの数年間で日本の、いや世界の環境は激変しました。
言わずもがな、医療職である我々を取り巻く環境の変化も数年前とは隔世の感があります。
薄氷を踏む思いで、それでも患者様、対象者の方々のために日々の業務にあたっているすべての理学療法士の皆様に心から敬意を表するとともに、深く感謝を申し上げます。
さて、今回の学術大会は、テーマを「Speciality ~専門性の真価~」としました。
理学療法士という専門職が我が国に誕生して57年、我々の専門性は常に進化を続けてまいりました。初期の頃からは想像もつかないほど基礎分野の研究に従事する人材も増え、臨床現場でも様々な手法や調査が組織的に成されるようになり、その結果多くの学府や臨床現場から数多くの論文や臨床知見が発表され、蓄積されてきました。
とは言え、全ての医療・保健・福祉分野も含め、専門職を取り巻く環境は日々変化しており、その速度はコロナ禍によって更に加速されたようにも思えます。このような変化に即応することが急務となっています。つまり”専門性”は進化・深化させていく活動を怠れば容易に陳腐化してしまうものであると考えます。
つまり専門性の真価とは、我々理学療法士が、理学療法士独自の視点で、理学療法士が係るすべての領域で、現状の問題を変化させうる知見を進化・深化し続けられるだけの個々の能力と、組織のパワーを持っているか、という事ではないかと考えます。
今回の大会は当初、会場を時津カナリーホールとし、対面形式とWeb配信の両方を行うハイブリッド形式での開催を予定しておりましたが、昨今のコロナ感染状況を踏まえ、急遽Web配信のみでの開催に変更いたしました。対面形式での参加を予定されていた皆様には大変申し訳ありませんが、是非リモートの場面でも熱意ある発表、質疑応答をよろしくお願いいたします。
一日も早く対面での発表ができるよう、願うとともに、リモート上でのスムーズな運営ができるよう、実行委員一同、一丸となって鋭意努力してまいります。皆様のご協力をお願いします。